ABOUT TREE木の性能

木の性能は住まいの性能

トータルは住まいづくりのプロフェッショナル集団です。長年にわたって多くの住宅を建築してきており、その豊富なノウハウや技術をお客様の大切な住宅建築に採り入れています。住宅の構造部分を担う大切な木材の選定においてもそのノウハウはいかされており、木材の選定には特にこだわりを持っております。

木材には「集成材」と「無垢材」があり、山から切り出して製材したものを無垢材と言います。無垢材を使うと美観的に優れているのですが、そのままでは水分も多く問題があるため、構造材には集成材を使用します。これは複数の木材を接合して作った木材のことで、“1本の矢より3本の矢”という逸話通り、飛躍的に強度が向上します。ですが和室など、使用している木材が見えていることに価値があるような内装の場合、集成材を見せるよりも無垢材のほうが美しいため、こうした場所には乾燥無垢材を使用します。

トータルでは、地元兵庫県が推進する県産材を使用した木造住宅、「木の道」の建築をしています。ですが、県産材に限らず木材は年月が経つにつれて亀裂が生じたりたわみが出たりします。無垢の杉・桧ともなるとそれが顕著に出てしまうため、トータルは木材の含水率を5%以下にし、そのことにより亀裂やたわみを防止します。
これにより、美しい地元産の県産材を使用した快適な住まいを実現しました。「自分が見たい家は人にも見せたい家」…そんなトータルのポリシーを形にしました。

知って納得!木の話

木造住宅には欠かすことの出来ない木材。ですが木材といってもその種類や用途はさまざま。
木造住宅をご検討の方はもちろん、そうでない方も知っておいて損はない、木材の世界をご紹介しましょう。

国産vs外国産

日本は古来より林業が盛んな国です。それほど広くない国土にもかかわらず、これには国土の大半が森で覆われているという気候・風土も関係しています。さて、この気候が木材には大きな影響を与えます。木には年輪があり、木を切り出した断面を見ると中心からたくさんの円があることが見て取れます。四季があり自然環境が厳しい日本の気候下では、木はゆっくりと成長します。そのため、木の年輪は非常に間隔が詰まっています。年輪が詰まっているということは、それだけ木材としては強度が高く、丈夫になります。

それでは海外の木材はどうなのでしょうか。林業が日本より盛んなニュージーランドでは、木は日本よりはるかに早いスピードで育ちます。それだけ気候が木に合っていることの証明なのですが、反面早く成長した木の年輪は間隔が広くなっており、目が詰まっていません。
つまり強度においては国産ほど高くないということになります。

鴬張りは欠陥住宅?

京都の知恩院には鴬張りといって歩くと床が鶯の鳴き声のように鳴る廊下があります。知恩院のものは非常に有名ですが、同じものは全国各地に設けられています。これはあえて音を出すことによって外的の侵入を知らせる効果を持たせてあるものです。古い木造住宅でも歩くとギシギシ音がなることがよくあります。それではこれは鴬張りなのか、というとそうではありません。これはある意味、欠陥住宅であることを証明しているのです。

元はと言えば木材は植物です。そのため、切り出したばかりの状態だと中にたくさんの水分を含んでいます。これをそのまま使うと、長い時間をかけて中の水分が放出されていき、その分だけ木材は収縮します。住宅に使っている建材のあちこちでこれが起きると、あちこちに隙間ができてしまいます。そうして木材の間にできた隙間や、木材そのものが変形したところの上を人が歩くことによって力が加わり、ギシギシと鳴るのです。

木造住宅は災害に弱いって本当?

大きな被害をもたらした阪神・淡路大震災。トータルの地元である川西市も他人事ではありませんでした。その時に木造建築の住宅が多く被災したという報道がなされました。その結果「木造住宅は災害に弱い」というイメージが広まってしまった事実があります。これは果たして本当なのでしょうか。
木造住宅に対して鉄筋住宅があり、確かに鉄は木よりも高い強度を持っています。何せ木を切断するときののこぎりは鉄で出来ているのですから。ですがあの大震災では鉄筋の建物もたくさん被災し、倒壊しました。これには理由があります。
木造住宅の強度は施工する工務店の技術や知識によって大きく左右されると言われています。それは構造材である木材についてどれだけ知っているか、どこまで適切に使用しているか、と言い換えられると思います。適切な部分に適切な強度の木材を使用しているか、接合部分の施工はしっかりしているか、乾燥処理済みの安定した木材をしているか、害虫対策は施されているか…これらの条件が全て整っていて初めて優れた木造住宅と言えますが、震災で倒壊した木造住宅の多くはこれが適切になされていないものでした。同じことは鉄筋住宅にも言えます。以前、建築士による耐震強度偽装事件が大きく報道されましたが、どんなに立派な鉄筋住宅であっても構造物に適切な強度がなければ地震に耐えられないのは当然です。木造と鉄筋、結局のところは高品質な材料を使用して、高い技術で施工すればどちらも強くしっかりとした建物になることに変わりはありません。

また、木造住宅は木でできていることから、火災に弱いのではという声もよく耳にします。木は燃料にもなるものですし、ましてよく乾燥した木材であればよく燃えるのでは、とお思いになるのも無理ありません。しかし最近の木造住宅については木材に燃えにくい処理を施しており、そのまま火を近づけても引火しません。

法律面でも木材が露出している部分からは一定の距離内に火の出るものを設置してはいけないという決まりごとがあります。さらに、最近ではオール電化住宅として火の気すらない住宅が多くなってきており、木造住宅の火災リスクは大幅に低くなっています。

ずっと先を見据えて

木は生き物です。切り出して住宅の構造材・内装材として使用していてもまだ生きています。生きている木は、空気中の湿気を吸収したり放出したりして“呼吸”しているのです。木はそんな働きによって膨張したり収縮したりします。しかし、これでは住宅の建材として不安定なので、(株)トータルではずっと先を見据えて、品質が変化しない木材にこだわっています。

切り出してからそれほど時間の経っていない木材は、まだ内部に水分があるため、それが長年にわたって少しずつ放出されます。水分が放出されるとその分だけ木材は収縮し、色々なクレームの原因となります。(株)トータルでは徹底的な乾燥作業を施し、内部の水分を5%以下にした木材を使用しており、この問題は大幅に解消されています。

また、木材を使用している住宅にとってシロアリや木食い虫は家を食い荒らし、最終的には倒壊させてしまう大敵です。そのために木造住宅にはこれまで様々な対策が施されてきましたが、(株)トータルでは木の内部にいる害虫を死滅させる決定的な害虫対策である燻蒸処理を行います。